環境問題が取り上げられる中、住宅の在り方も徐々に変わって来ました。それに伴い地球に優しいエコな家も徐々に注目されるようになってきました。そんな中パッシブハウスという住宅が知名度を広げ人気を集めています。断熱性能に優れ、世界でも最も優れたエネルギー効率を備えていると言われているパッシブハウスについて解説します。
この記事の目次
パッシブハウスとは
パッシブハウスとは、エネルギー効率が高く、快適で、そして同時に環境に配慮した住宅のことです。
もともとドイツで生まれた建築基準であり、日本では主にドイツパッシブハウス研究所が規定する性能認定基準を満たした住宅のことをパッシブハウスと呼びます。
パッシブハウスの基準を乗り越えた住宅は世界で最もエネルギー効率の高い住宅であり、例え厳しい気象条件でも高いレベルの快適さを維持します。
名前の由来
高いレベルの断熱性能が備わっていて、自然の力だけで快適な空間を作り出すことができるので、特に冷房器具や暖房器具を必要としないことからパッシブハウス(受け身の家)と名付けられたようです。パッシブハウスは冷暖房器具が備わっていない家のことと誤解されることがあります。しかし、実際は冷暖房器具が不必要で備わっていないのではなく、冷暖房器具を必要としないほどの断熱性能を備えているという意味です。
パッシブハウスの特徴
パッシブハウスは、気密・断熱性能を最大限に高め、自然の力を活用することで、最小限のエネルギーで快適な居住環境を実現します。パッシブハウスの特徴である5つのポイント紹介します。
快適性
パッシブハウスの快適さの基準はハイレベルです。日本は四季がある国ですが、一年を通して快適さを維持します。寒い時期と暖かい時期の両方で最高レベルの快適さを実現し、結露やカビの発生も抑制することが可能です。
品質
パッシブハウスの建物は、高い断熱性と気密性によりその効率性が高く評価されています。 また、熱橋のない設計が特徴で、断熱材は建物全体に適用され、冷たい角のエリアや過度の熱損失を排除します。 そしてこの方法は、湿気の蓄積による損傷を防ぎながら、パッシブハウスの建物の高レベルの品質と快適性を保証します。
省エネと持続可能性
パッシブハウスは定義上、環境に優しい建物です。一次エネルギーをほとんど使用せず、環境を汚染することなく、エネルギー資源の保存に貢献します。
省エネと持続可能性
高い断熱性能、高いエネルギー効率性のおかけで冷暖房の使用頻度を少なくすることができます。そのため光熱費を減少させることが可能になり、環境に優しいだけではなく、長期的には経済的に優しい住宅なのです。
身体に優しい
断熱効果により部屋の中の温度のムラを無くすことにより家中の温暖さが生じなくなり、急激な気温の変化を軽減します。なので身体への負担が減り、お年寄りや高血圧の方にも優しい住宅と言えます。
パッシブハウスの性能基準
高エネルギー効率
パッシブハウスは、世界でエネルギー効率の高い住宅づくりをリードする基準です。例えば、パッシブハウスが利用するエネルギーは典型的なヨーロッパの建物が使用するエネルギのー10%相当であり、およそ90%のエネルギーを節約することになります。
3つの性能基準
- 冷暖房負荷が各15kwh/m2以下
- 気密性能として50Paの加圧時の漏気回数0.6回以下
- 冷暖房負荷が各15kwh/m2以下
このような、高いエネルギー性をもつパッシブハウスに認定されるには、パッシブハウス研究所で確立された省エネ基準をもとに作られた、「年間の冷暖房負荷」「気密性能」「住宅全体の一次エネルギー消費量」の厳しい3つの性能基準を満たす必要があります。
パッシブハウス認定されるには
まずはドイツパッシブハウス研究所に審査依頼をします。その後性能基準を満たしていれば仮認定書が発行されます。そして、施工後、設計性能を有しているか躯体性能試験を行い、基準を満たしていれば、そこで正式な認定書が発行されます。
日本でのパッシブハウスとは
日本の住宅は遅れている?
実は日本の家はフランスやドイツ、イギリスなど環境先進国の国に比べてかなり遅れてると言われています。冷暖房に頼りがちな日本の家は、一年を通して冷暖房を利用するのが基本になっていて、温めた熱は逃げやすく、冷やした室内には熱気がすぐに侵入してきます。つまり、日本の家は海外の家に比べて燃費が悪いのです。
パッシブハウス・ジャパン
日本ではパッシブハウス・ジャパンという社会法人が、パッシブハウスを牽引しています。パッシブハウス・ジャパンは、ドイツ発祥の超省エネ住宅「パッシブハウス」を日本の気候・文化様式にあわせた「日本型超省エネ住宅」の研究と確立、そして普及を目指す非営利の社団法人です。
- 私たちは、日本型省エネ住宅のあるべき姿を見つけだします。
- 私たちは、建築知識の共有を通じて、優秀な建築士を育成します。
- 私たちは、日本の省エネ化を通じて、アジア温暖地域での省エネ普及活動を推進します。
日本でも徐々にパッシブハウスが注目を集めて来ており、認知度も向上しています。サステイナブルな社会にも貢献でき、今の時代にあった住宅とも言えます。
パッシブハウスをご検討の方へ
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