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在来工法のメリット・デメリットを徹底解説

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建物の骨組みことを構造といいます。主に躯体部分に使われる材質によって分類されます。

工法とは家を立てる方法のことです、大きく分けて、軸組工法と壁式工法の二つに分かれており、そこに材質別の構造が加わり細分化されていきます。主な工法として10種類ほどあり、それぞれ違う特徴を持っています。

今回はその中でも、最も有名な工法である在来工法(木造軸組工法)について詳しく説明していきます。また、気になるメリット・デメリットについても解説します。

在来工法とは?​

在来工法とは建築構造の木構造の工法のひとつであり、日本でも長い歴史があり古くから使われてきた伝統工法です。又の名を木造軸組工法と呼びます。日本の気候・風土のなかで育まれてきた伝統的な工法ですが、時代とともに進化していき、現代でに簡略化や発展が進んでいます。以前は在来工法は地震の時に揺れやすく安定のない建物と認識されていましたが、長年にわたり日本の気候風土の中で発展してきたこの工法は、今では金物などが発達・改良されて、以前と比べると、耐震性がかなり向上しています。

特徴として、柱と梁によって建物を支える構造が特徴です。コンクリートの基礎に柱を立てて、その柱に梁を合わせ骨組みを作り、そして屋根を張った後に壁などを取りつけて建築します。柱と梁でつくられる枠の中に「筋交い」と呼ばれるX字状の建材を入れることで補強し、耐力壁を儲けることで、高耐震・高耐久を実現することもできます。

在来工法とツーバイフォーの比較​

木造住宅の工法で、在来工法とよく退避される建築方法が、「ツーバイフォー(2×4)」で知られている木造壁式工法があります。この二つが国内では一般的な木造住宅を建てる方法なのですが、この二つを知ることで建築方法を選ぶ際に参考になり、あとで後悔しないように自分に合った適切な方法を判断することができます。

木造壁式工法とは

そもそも木造壁式工法とは、四方の壁4枚と天井と床、合わせて6枚で空間を構成する構造体をつくる方法です。特徴として、室内のでこぼこがないすっきりとした空間になっており、壁で建物を支えるといった工法になっています。
この木造壁式工法の原型となっているのがツーバイフォーです。

在来工法とツーバイフォーの違い​

在来工法とツーバイフォーの違いを以下の表にまとめています。
それぞれの特徴の違いを理解しましょう。
 在来工法ツーバイフォー(木造壁式工法)
建物を支える建材柱・梁・筋違い・耐力壁壁4面・天井・床
打ち合わせ・工期一からの設計なので時間がかかる規格化されているので短い
間取り自由度が高い比較すると自由度は低い
接合部継手・仕口・補助金物釘・金物
開口部・大きい
・数や種類が豊富
・規格化されているので制限がある
・壁の強度が落ちるので一定以上は大きく取れない
リフォーム・リノベーション・リノベーションが容易
・間取りの変更も可能
・規格化されているので制限がある
・大規模なリノベーションは難しい
取扱業者・取扱業者が多い
・業者の技術力に差がある
・ハウスメーカーが主体で取扱業者が少ない
・工法がマニュアル化されていて安定している

 

在来工法のメリット

家づくりにおいて知識を持つことはとても重要なことで、選択肢の数を増やすことができます。在来工法のメリットを理解し、注文住宅を建築する際の参考にしてください。
それでは、在来工法のメリットを見ていきましょう。
在来工法のメリット

自由な間取り

在来工法は、柱と梁が基本構造なので、壁を自由に抜いたり移動することができ、自由な間取りを実現しやすくなっています。例えばふすまで仕切られている和室などがわかりやすい例です。自分の中にクッキリとした間取りのイメージがあり、それをできるだけ完璧に希望のデザインを実現したいという方には向いている工法だといえます。

リノベーションが簡単

在来工法で作られた家はリノベーションが簡単にできます。年数が経って古くなってもリノベーションができます。これは先程の在来工法の特徴である自由な間取りを実現しやすいことから、増築、減築を伴うような間取りの比較的大きな規模のリノベーションにも柔軟に対応でき、後からでもレイアウトを変更することができます。

施工できる業者が多い

古くから日本で使用されてきた伝統的な工法のため、現在でも多くの住宅がこの工法で立てられています。ですので、対応している業者が比較的多く探しやすくなっています。業者が多いと比較がしやすく、自分に合ったベストな業者を見つけやすくなります。住宅は生涯でも最も大きな決断の一つでもあるので、お願いできる業者の選択肢が多ければ、他と比較して信頼できる安心な業者を選ぶことが大切です。

大きな開口も可能

在来工法の大きなメリットに一つに、大きな開口部を作ることができるという点があります。
開口部とは住宅の壁や屋根に設ける窓や掃き出し窓の出入り口で、大きな開口部だと光が入ってきやすくなり、室内が明るく展望が良いといった環境を作ることができます。また、種類によっては、換気や通気性がよくなったり、湿気が溜まりにくかったり、カビの繁殖を抑えたりと、住宅の機能を向上させることも可能です。

在来工法のデメリット

家づくりにおいて、それぞれの工法のメリットだけではなく、デメリットを知ることも将来後悔しないためにも大切になってきます。
次は在来工法のデメリットをご紹介していきます。
在来工法のデメリット

大工によって技術の差がある

在来工法のメリットとして、施工できる業者が多いと説明しましたが、その分大工の質を見極めることが重要になってきます。同じ在来工法でも大工の経験や技術によって仕上がりが変わる可能性は十分にあります。ですので、しっかりと業者を見極める必要があり、信頼できる業者を見つけましょう。

施工期間が長い

在来工法は間取りやデザインなどを自由に設計できるフルオーダー住宅に分類され、1から設計と施工が必要になってきます。そのため、あらかじめ大まかな間取りやデザインプランなどが決まっている規格住宅などと比べて、どうしても工期が長くなってしまいがちです。自分の住宅へのこだわりが反映されると考えれば、工期が長くなってしまうことは自然なことですが、できるだけ早く家を建てたいという方には向いていないかもしれません。

在来工法のまとめ​

今回は在来工法についてメリット・デメリットをご説明しました。国内で最も有名な工法と言われる在来工法。柱と梁によって建物を支える構造で耐力壁を儲けることで、高耐震・高耐久も実現可能です。また、自由な間取りで大きな開口も可能なためリノベーションが簡単なのも大きな特徴の一つです。 

工法について知ることは、家づくりにおいてとても大切です。木造住宅をご検討の方はぜひご参考にしてみてください。

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