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- 狭小住宅の特徴とは?
- 狭小住宅でよくある失敗と対策
- 狭小住宅のメリット
- 狭小住宅のデメリット
近年注目を集めている狭小住宅。限られた空間を有意義に活かした狭小住宅は、小さな島国である日本にぴったりの住宅です。さまざまな工夫をして快適に暮らせるように設計されている狭小住宅ですが、実際の住み心地は良いのでしょうか。また、狭小住宅の建設時によくある失敗例はどのようなことなのでしょうか。
今回の記事では狭小住宅の失敗例と対策、メリット・デメリットなど、狭小住宅に住む上で後悔しないためのポイントを解説していきます。
狭小住宅の特徴とは?
狭小住宅とは狭い土地に建てられている住宅です。日本は島国であるため、多くの土地が山で囲まれているため、住める土地の広さが小さく、日本の家は狭くなることが多いです。
狭小住宅はこれらの狭い土地に建てられた、小さい家です。このセクションでは狭小住宅の具体的な特徴を解説します。
- 限られた空間を利用して建てられた住宅
- 時価の高い都市部に多い
狭小住宅とは一般的に小さくて狭い敷地や、土地に建てられた住宅のことです。居住空間の確保のために2階建てや3階建てが多く、地下室なども設ける場合があります。狭い土地に建てるため、隣家との間隔が密接していることも多いです。
都市部に住む場合は、予算や土地面積の関係で、狭小住宅が選ばれることが多いです。狭小住宅は、土地が高い都市部で建てられることも多く、利便性と居心地のよい住宅であることが特徴です。
狭小住宅は、真四角の土地に建てるものとは限りません。都市部は利便性が高く地価も高い一方、狭い土地や変形した土地が安価で売られていることもあります。土地面積に限りがあり、場所によっては「三角形」や「くの字」型などに建てることがあるため、土地をおしゃれに生かしていることが狭小住宅の特徴です。
狭小住宅はフルオーダメイドの注文住宅の一つです。注文住宅の特徴について詳しくは知りたい方は。こちらの記事をご覧ください。
狭小住宅でよくある失敗と対策
広い家に住みたいと考える方が多いものの、予算や土地面積のために、狭小住宅を選ぶ方も少なくありません。しかし、土地面積にこだわり過ぎることで失敗する場合もあります。このセクションでは狭小住宅のよくある失敗と、その対策について解説していきます。また、狭い家を広く感じさせるアイデアもあわせてご紹介します。
狭小住宅を建てるにあたって、よくある失敗とは以下のとおりです。どの失敗例も事前の対策で解決できるものばかりなので、事前にチェックしておきましょう。
- 容積率と建ぺい率
- 防音対策
- 部屋が暗い
- 導線が悪い
容積率と建ぺい率
狭小住宅を建てる際に注意したいのが、容積率と建ぺい率です。容積率とは敷地面積に対する延べ床面積のことで、土地に対して何階建ての住宅が建てられるのかという基準です。容積率は、建設予定の土地に定められるので、自由な階層の住宅を建てることはできません。
建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積のことで、建物を真上から見たときに、土地に対してどれくらいの大きさの住宅が建てられるかという基準です。建ぺい率は地域によって指定されて、階層の指定がある場合もあります。3階建て住宅の予定で進めていたのに、2階建て住宅にしか対応していなかった場合もあるので、事前に確認しましょう。
防音対策
狭小住宅は隣家との距離が近いため、防音対策は必須です。近隣からの音が響いてくることに合わせて、自分の家から出る音を遮断することも重要です。騒音による深刻なトラブルを避けるためにも、狭小住宅を建てる段階からきちんと対策が必要です。
部屋が暗い
狭小住宅は窓が少なかったり、隣家との間が密接していたりする場合が多く、室内に光が入りにくいことがあります。昼間でも暗い印象になってしまうことを避けるために、できるだけ仕切りを減らし、圧迫感を減らすことが必要です。
天窓を設置して太陽光を取り入れれば、明るさが確保できます。また、住宅を吹き抜け構造にすることで開放感をアップさせるだけではなく、部屋を実際よりも広く見せることもできます。
生活導線が悪い
狭小住宅では間取りや設備に気を取られ、生活導線について後回しになることも多く見られます。生活動線の不便さは実際に住んでから気がつくことも少なくありません。移動効率が悪くなると、家事効率を妨げる原因になるので、間取りと合わせてしっかりと重視することが大切です。
住宅を少しでも広く感じさせるアイデアは以下のとおりです。
- 階段下にトイレを設置するなどデッドスペースを活用
- 階段下のスペースを収納スペースにする
- 高低差を利用した見せる収納
階段下のスペースはデッドスペースとなっていることが多いですが、うまく活用すれば便利な収納スペースとして使えることがあります。できる限り間仕切りを減らすために、壁やドアだけでなく、床の高さを変えて空間を仕切ることも可能です。スキップフロアや中2階を使った、収納や間取りも狭小住宅におすすめです。
狭小住宅のメリット・デメリット
家族のライフスタイルやこだわりが外観や間取りで表現されるといわれているため、狭小住宅では憧れのライフスタイルに十分なスペースを確保できないのではないかと心配な方も多いと思います。ただし、狭小住宅は狭い住宅ならではのメリットもあります。このセクションでは、狭小住宅のメリット・デメリットについて、費用面を中心に解説します。
狭小住宅のメリットは以下のとおりです。
- 維持費や税金の安さ
- 人気のある立地や都市部にマイホームがもてる
狭小住宅であれば、住宅にかかる税金である固定資産税や都市計画税を安く抑えることができます。固定資産税や都市計画税は土地の面積によって減額されるため、土地の狭い狭小住宅は有利になります。
また家を建てる際の建築申請にかかる費用や、土地や建物を自分名義にする登記費用を、安く抑えられることも特徴です。都市部での便利な暮らしに憧れを持つ方も多いと思いますが、あえてコンパクトに建てる狭小住宅の目的は、節税にあるといってもよいでしょう。
狭小住宅における主なデメリットは、以下のとおりです。
- 建設費用が高い
- 駐車場・駐輪場スペースが狭い
狭小住宅を建てる土地面積が狭いので、建築費用も抑えられるのではないかと思うかもしれません。しかし、狭小住宅は縦に長くなる設計が多く、場合によっては中二階や地下室を設けることもあります。その場合は建築工数が増えるので、建築費用が高くなります。
また、隣との距離が近いことで、足場の確保ができないこともあります。地下室を作るとなれば土を掘りだす車や、ポンプ車など重機が必要なので人件費や車両費がかさむことも考えられます。
駐車場のスペースがないことは承知していても、忘れがちなのが自転車の置き場所です。とくに子どものいる家庭では、成長するにつれ自転車は必須となる場合もあります。また自動車についても将来的に車をもつ予定のある場合には、駐車・駐輪スペースを確保することが理想的です。
月極駐車場を借りるという方法もあるものの、出費の点で考えると避けたいものです。設計の段階で検討すべきでしょう。
まとめ
こちらの記事では、狭小住宅で後悔しないためのポイントについて解説しました。一般的な住宅と比べると、予算や土地の面積に違いがあります。狭小住宅にはさまざまな注意する点もあります。しかしあらかじめ把握していれば対応できるものばかりなので、まずは検討してみましょう。
自分だけの判断で、一般的な住宅と比べてしまうと失敗することもあります。どんな住宅でも業者に頼ればよいというものでもありません。そのため狭小住宅に慣れている実績のある業者を選ぶことが大切です。できればアフターフォローも充実しているところがよいでしょう。狭小住宅を扱っている業者や専門家でしかわからないこともあります。検討する場合にはぜひとも一度ご相談ください。
東商住建では注文住宅を取り扱っています。一級建築士による緻密な設計と経験豊富でレベルの高い大工による技術で、お客様の理想のマイホームを実現します。無料の相談会も行っており、お客様のプランニングもサポートさせてただきます。興味のある方はぜひこちらをご覧ください。